深川高校に興味を持ってくれてありがとう!
東京都江東区にある東京都立深川高等学校は、2024年で創立100周年を迎える歴史ある高校です!
戦前は「第一東京市立高等女学校」という女子校でしたが、現在は男女共学になっています。
深川高校の特徴は、普通科の他に1992年から開始された「外国語コース」があることです。
普通科と外国語コースは高校入試の段階で、別々に募集されています。
外国語コースでは英語がたくさん学べるのかな?
英語でのスピーチやプレゼン、ディベートなどを授業で行っているよ。
他の教科の授業もあるけど、英語の授業が普通科よりも多いんだ!
ディベートコンテストやプレゼンコンテストに向けて、英語合宿(英語キャンプ)も開催されています。
外国語コースでは英語力だけでなく、コミュニケーション能力なども身につきそうですね。
実際に外国語コースで学んでいた生徒さんの話では、スピーチなどで人前で話す機会が多かったため、発表することが好きになったり、積極性が身についたりしたそうです。
今回はそんなグローバル教育に力を入れている深川高校について見ていきましょう!
深川高校はどこにあるの?
所在地:東京都江東区東陽5-32-19
深川高校は東陽町駅(東京メトロ東西線)から徒歩2分程度です。
深川高校がある江東区東陽は、1973年に江東区役所が移転され行政の中心地となっています。
しかしオフィス街である大手町から近いことから住宅街が多くある一方、企業のオフィスも多く存在しているビジネス街としての一面もあります。
駅近だけどバス停も近くにあるから、バスで通うこともできるよ。
詳しくはこちらを見てみてね。
深川高校は結構良い立地にあるんだね。
ところで江東区は太平洋戦争後にできた区だということを知っていますか!?
戦争後、それまで存在していた深川区と城東区が統合して誕生しました。
江東区の「江」は深川、「東」は城東の意味も含んでいるされています。
江戸時代にはほとんど海であったこのあたりを、深川さんが開拓し始めたのが江東区発展の始まりとされています。
深川高校の校名は、この深川に由来するのかもしれませんね。
深川高校の歴史
1924年に開校した深川高校。
初めは生徒200名でした。
1924年5月1日から授業が開始されたため、この日が創立記念日とされています。
1923年に発生した関東大震災からの復興事業として、現在の九段中等教育学校や上野高校と共に設立されたよ。
- 第一東京市立高等女学校 → 現 : 深川高校
- 第一東京市立中学校 → 現 :千代田区立九段中等教育学校
- 第二東京市立中学校 → 現 :東京都立上野高等学校
ところで「東京市」って何だっけ?
東京市は1943年まで東京にあった市です。
現在の東京23区を市域としており、当時は区のことを東京市◯◯区などと呼んでいました。
その後、深川高等女学校へ校名を改めることもありましたが、最終的に戦後になって男女共学の深川高校となりました。
1949年から男女共学になり、初めは男子7名が入学したという記録があります。
普通科と外国語コースがある!
深川高校には1学年に6クラスの普通科と、2クラスの外国語コースがあります(令和4年時点)。
入学試験の段階ですでに別々に募集がされており、令和4年の入試では、それぞれの募集人数は普通科が231名、外国語コースが80名でした。
偏差値はともに58と紹介されています(参考サイト)
それでは一体、普通科と外国語コースの違いは何なのでしょうか?
普通科
深川高校の普通科では、生徒のさまざまな進路希望に合わせた実力を育成できるようにしていて、例えば最近では国公立大学へ進学しやすくするような変更もおこなっています。
深川高校では国公立大学への進学者がそれほど多くありません。
しかし教育カリキュラムを数学や古典など、国公立大学へ進学するために必要になってくる教科を多くの生徒が学べるよう変えたことが、高校のパンフレットでポイントとして紹介されています。
普通科ではこれまであった特進クラスを、令和4年度の新入生からは廃止したそうよ。
普通科全クラスの生徒が、国公立大学や難関私立大学なども目指せるようにしたんだって。
深川高校は今、変化の時期にあるんだね。
ところで普通科に入学したい!ってなると気になるのは入試は倍率だけど、倍率はどのくらいななの?
令和4年に行われた入試情報によると、普通科の募集人数は231名(男子:120名・女子:111名)でした。そのうち推薦は46名、学力試験による募集は185名です。
今回は推薦入試は除き、学力試験だけに注目しますが、過去3年間の深川高校普通科の倍率を見ると、おおよそ1.5前後ほどになっており、男子の方が倍率が高い傾向にあります。
下記は過去3年間の入試結果です。
年度 | 性別 | 募集人数 | 受検者数 | 合格者数 | 実質倍率 |
---|---|---|---|---|---|
令和3年 | 男子 | 96名 | 159名 | 87名 | 1.83 |
女子 | 89名 | 173名 | 106名 | 1.63 | |
令和2年 | 男子 | 96名 | 160名 | 91名 | 1.76 |
女子 | 89名 | 149名 | 103名 | 1.45 | |
平成31年 | 男子 | 97名 | 138名 | 99名 | 1.39 |
女子 | 88名 | 129名 | 94名 | 1.37 |
募集人数よりも実際の合格者は多かったり少なかったりするんだね。
過去3年間だけ見ると、毎年少しずつ倍率が上がっているね。
なるほど〜。
募集人数はあくまでも目安と考えて、しっかり合格できるだけの学力を身につけておくことが大事そうだね。
これまでは特進クラスの生徒を中心に国公立大学や難関私立大学を目指していましたが、これからは普通科全体で国公立大学などを目指していきたいという印象を受けます。
外国語コース
深川高校には普通科の他に、深川高校の大きな特徴の一つでもある外国語コースもありますね。
外国語コースの目標はこれからのグローバル社会に対応できる国際感覚を身につけることにあり、英語力だけでなくコミュニケーション能力や国際教養を身につけられる科目もあるそうです。
1週間に英語の授業が、1年次は8時間、2年次は10時間、3年次は9時間あるそうよ。
ディスカッションやディベートも多いため、自分の意見を伝える力も伸びそうね。
1年次は英語でスピーチやプレゼンテーションをする力を身につけます。自分で原稿を書き、何も見ずにみんなの前で英語で発表することもあるそうです。
2年次はディベートを行ったり、メールやエッセイを書いたりしています。
そして3年次でこれまで培った英語力やプレゼン力を披露します。
受験のために英語を勉強していては決して身につかないような能力が、高校を卒業する頃には身についていそうですね。
外国語コースには英語合宿(英語キャンプ)もあるんだよね?
どんなことをやるの?
外国語コースでは1年次と2年次に英語合宿(英語キャンプ)があります。
1年生はプレゼンテーションコンテストを行いますが、これを審査するのは外国人の先生と留学生だそうです。
授業も外国人の先生が行うので、全て英語で行われるそうです。
2年生は賛成チームと反対チームに分かれてディベートのコンテストを行っています。
外国語コースでは英語がみっちりと勉強ができるね。
でもその代わり普通科に比べると数学や理科の授業が減ってしまうので、理系の進路を希望する場合は普通科の方が良いかもしれないという話もあるよ。
なお外国語コースも今後は1年次や2年次に数学の基礎をじっくり学べるようにしたそうです。
授業内容や英語合宿の内容は今後変更される場合もあるのでご注意ください。
外国語コースの入試倍率はどのくらいなの?
外国語コースでは普通科のように男女で定員が決まっておらず、定員80名を男女関係なく募集しています。
そのため外国語コースでは例年女子の志願者が多いため、入学する生徒も女子が多くなっています。
年度 | 募集人数 | 受検者数 | 合格者数 | 実質倍率 |
---|---|---|---|---|
令和3年 | 56名 | 男子:16名 女子:78名 | 男子:6名 女子:52名 | 1.62 |
令和2年 | 56名 | 男子:15名 女子:49名 | 男子:14名 女子:44名 | 1.10 |
平成31年 | 56名 | 男子:16名 女子:78名 | 男子:10名 女子:48名 | 1.62 |
卒業生の進路は?
深川高校の生徒の多くは大学へ進学しています。
しかし専門学校へ進学する生徒や就職する生徒、留学する生徒もいます。
まずは進学した生徒の人数を見てみよう!
卒業年度 | 大学 | 短期大学 | 専門学校 |
---|---|---|---|
令和3年 | 270名(86.8%) | 3名 | 14名 |
令和2年 | 241名(76.8%) | 1名 | 28名 |
平成31年 | 231名(73.5%) | 4名 | 29名 |
7〜8割ほどの生徒が現役で大学へ進学しているようですが、浪人して来年などに大学進学する生徒もいると思うので、大学進学する生徒はもう少し増えそうです。
深川高校では例年国公立大学に合格生徒は5名程度のため、ほとんどの生徒は私立大学へ進学しています。
日東駒専と呼ばれるレベルの大学に合格する生徒が多いですが、GMARCHに合格する生徒もいるので、しっかり勉強すれば深川高校からGMARCHに合格することも可能です。
ちなみに令和4年3月卒業生の合格実績として、GMARCHの総合格数は144、日東駒専は226でした。
どんな大学に合格しているのか気になる方は、こちらを見てみてね。
なおその他の進路状況は下記の表の通りになっています。
卒業年度 | 就職 | 受験準備 | その他 |
---|---|---|---|
令和3年 | 1名 | 20名 | 3名(留学3名) |
令和2年 | 4名 | 25名 | 15名(留学8名) |
平成31年 | 4名 | 30名 | 16名(留学14名) |
GE-NET20 指定校
深川高校は外国語コースを中心に、グローバル人材を育成する学校であるという特徴がわかりましたね。
そして深川高校は現在、東京都から「GE-NET20」(指定期間:令和4〜6年度)の1校に指定されています。
正式名称は「Global Education Network 20」です。
GE-NET20って?
GE-NET20は「東京グローバル人材育成指針」に基づく先進的な取組を推進する学校で、20校が指定されているよ。
Global Education Network 20に指定された学校では、JET青年の複数配置、生徒対象のオンライン英会話研修、生徒の外部検定試験受験補助、SDGs等の国内外の課題解決に関する生徒の研究・発表、海外の学校等と継続的な国際交流の推進及び海外語学研修等、海外大学等進学支援、大使館や大学等の外部機関との連携による交流等の取組を行っています。
「グローバル人材の育成(外国語・国際理解)」(東京都教育委員会HPより)
深川高校の取組の例として、英語等指導助手(JET )及び外国人英語等教育補助員(ALT )が、5人体制で英語の授業のサポートをしています。
また普通科の生徒もスカイプで英語のネイティブスピーカーと1対1で会話ができるようになっています。
深川高校HPでは、その他の活動例も紹介されています。
- ホームステイ受け入れ
- 協定校とのビデオレター交流
- 英検全員受検、海外大学進学講座の実施
- 海外語学研修(オーストラリア)現在は国内英語研修・British Hills
- エッセイコンテスト・スピーチコンテストへの参加
- オンラインでの国際交流
たくさんのことに取り組んでいるんだね。
「GE-NET20」は各校の特色を生かした3つのグループに分けて取組を進めています。
グループ | 高校数 | 特色 |
---|---|---|
学問・探究グループ | 10校 | 外国語をツールとして活用しながら、探究的な学びを深める学校 |
対話・理解グループ | 7校 | 留学生の受入れや意見交換等、外国の生徒等との交流を通して、自己の確立や世界の一員としての自覚を促す学校 |
実地・協働グループ | 3校 | 国内外の多様な他者と、ものづくり等の協働を通して、社会貢献や地域貢献等に取り組む学校 |
深川高校は「学問・探究グループ」に入っているよ。
日比谷高校や白鴎高校などと一緒だよ。
まとめ
特進クラスを廃止して全生徒が難関大学も目指せるようにしたり、国公立大学を目指しやすいように必修教科を増やしたり、今後はさらに進学実績を向上させていこうとする思いが分かったよ。
深川高校は変化の時期なのかもしれないね。
今回は外国語コースなど深川高校のグローバルな特色を中心にご紹介したけど、他にも深川高校の良いところはたくさんあるので、気になった方はもっと調べてみてね!
東京都立深川高等学校
東京都江東区東陽5-32-19
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